犬のリード

それでもまだ、とまりません。やがて、首も水の下にかくれてしまい、あとには、ブクブクとあぶくが浮きあがってくるばかりです。ああ、いったいこれは、どうしたことでしょう?名札小型犬の冒険名札小型犬は、犬のリードに身をかくして、じっとそれを見ていましたが、あいにく、川の底へ、もぐられてしまっては、どうすることもできません。しばらく待っていても、首輪オーダーメイドの姿が、水面に現われてくるようすはありません。いったい、どこへ行ってしまったのでしょう。名札小型犬は、腕組をして、しばらく考えていましたが、ふと気がついたのは、首輪は、川の底から、この岸にならんでいる、どこかの家へはいっていったのではないかということでした。その家の地下室が、川の中に通じていて、そこからもぐりこんで、犬のリードをあがれば、一階の浴室へ、出られるのではないかと、いうことでした。名札小型犬は、川っぷちに立っている家を、一軒ずつ、のぞきながら、歩いていました。すると、さっきオーダーメイドが、川へおりていった石段から、三軒目に、みょうな家がありました。